2015年4月16日木曜日

面取り

ひさびさに魚の煮付けが食べたくなったので

近所の魚屋さんで真鯛を購入。

安かったので「あら」だけ買おうとしたら、

おじちゃんに

「子どもには骨が危ないから切り身も混ぜて買いなさい」

と勧められた。

切り身は子どもに食べさせるようにと。

なるほど。

勧められるがままに「あら+切り身二切れ」を買うと、

一切れおまけしてくれた。

ラッキー♪

さらに30円分ほど端数を切ってくれた。

今までにないダブルサービスをしてくれたのだ。

鹿児島生活4年目の春。

毎日通るたびに挨拶をし、他愛のない会話もするようになって

ようやく、ようやくこの時が来たのだ。

待っていたよ、おじちゃん。

記念すべき「おまけの日」であった。


袋に入ったのが「あら」で手前が切り身。
とっても鮮度が良かった!



。。。そんな鯛で

鯛と大根の煮付けをすることにした。

大根は久しぶりに面取りもした。

思い入れのある食材たちには調理にも気合いが入る。


こちらは面取りした大根。
有機無農薬野菜の「寿山」さんから購入したもの。




面取りしているときに思い出した。

勤めていた設計事務所の所長、

そう、先生と呼んでいたわたしの師匠は

面取りにこだわっていた。

糸面、2mm面、3mm面、、、

家具や窓の額縁、建具枠などのあらゆる縁に

全体のバランスに見合う面をつけたのだ。

面を取ることによって

ソフトな触り心地になることはもちろんのこと

目の錯覚によりシャープなラインにもなる。

ごつい部材だって、先生の手にかかればすっきりと

洗練されたものに生まれ変わっていた。

そして出来上がった空間の美しさといったら、

未だに先生の上を行くひとはいないと思う。



くらしを豊かにするためのものづくりは、

ひとつひとつの手にふれるもの、

目にふれるものに、

神経をとぎすまして考えなければならない。



大根の面取りの時間は、

今は亡き先生を思い、

さまざまな教えを思い出し反省した

時間となったのでした(笑)

そして気持ちがシャキンとした!

相当厳しい師匠だったので実はいまだにトラウマ(笑)




もちろん大根の面取りだって超大事だと思う!

味がよく染み込んだし。

やっぱり手間暇かけるとおいしいよね。

料理だって建築だって、行きつくところは同じです。






あら煮を炊いた圧力鍋。

普段は玄米を炊く専用鍋にしているけれど

試しに使ってみたらかなり良かった。

もっと活用したい。






出来上がった「鯛と大根の煮付け」

美味しかった〜!

先生と魚屋のおじちゃん、どうもありがとうでした(^ ^)











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